
ハンドメイドルアーの木材
ハンドメイドルアーを作る際、
最初に悩むのが「どの木材を使うか」
ではないでしょうか。
私は最初はバルサ材だけで
製作していました。
しかし製作を続けるうちに、
・アイをワイヤーで作るのが大変
・ワイヤーを通す溝加工が大変
もっと簡単に作れないかと
考えるようになりました。

ワイヤーで作成したアイ↓

そこで現在は、
「バルサ材」と「バスウッド材」を貼り合わせる方法
を採用しています。
今回は、その理由と実際に行った強度評価について紹介します。

| 項目 | バルサ材 | バスウッド |
| 比重 | 約0.10~0.20 | 約0.35~0.45 |
| 加工性 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| 浮力 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| 強度 | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
| メリット | 軽く浮力が高い | 強度が高く加工しやすい |
| デメリット | 傷付きやすい・割れやすい | 浮力はやや低い |
私は
バルサ材:浮力を担当
バスウッド材:ヒートンを保持する強度を担当
という役割分担で使用しています。
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なぜヒートン構造にしたのか
一般的なハンドメイドルアーでは
ステンレスワイヤーを曲げる
木材へ溝を掘る
木材の中へ埋め込む
という構造が多いと思います。
しかし、この方法は
・ワイヤー加工
・溝加工
・接着
・位置合わせ
など工程が多くなります。
そこで私は
「ヒートンを使って工程を大幅に減らしたい」
と考えました。
ただし、
本当に十分な強度があるのか?
という疑問が残ります。
そこで実際に評価してみました。
バスウッドにねじ込んだヒートンの強度評価
今回は
・バスウッド5mm積層材
・各ヒートン3本
・ラゲッジスケールによる引張試験
を実施しました。

| ヒートン mm | ねじ込み 深さ mm | 下穴 mm | 材質 | 抜け荷重 kg | 変形荷重 kg | 破壊 モード |
| ① φ1.0×9.5 | 9.5 | φ0.8 | ステンレス | 8 | 9.5 | ヒートン変形・一部抜け |
| ② φ1.0×12.5 | 12.5 | φ0.8 | ステンレス | 抜けない | 10 | ヒートン 変形 |
| ③ φ1.3×25 | 25 | φ1.0 | ステンレス | 抜けない | 14 | ヒートン 変形 |
| ④ φ1.6×22 | 22 | φ1.2 | ステンレス | 抜けない | 22以上 | 引張限界 |

※左から①②③④の順
今回の試験では
・φ1.0×9.5mmでは1本のみ約8kgで抜けが発生
・φ1.0×12.5mm以上では抜けなし
・φ1.6では22kg(引張限界)でも破損なし
という結果になりました。
また、
ほとんどの条件で木材は破損せず、ヒートンが先に変形する
ことが確認できました。
つまり、
今回の条件では
木材よりもヒートン自体が強度のボトルネック
になることが分かりました。
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ライン強度と比較してみる
数字だけ見ても
「10kgって強いの?」
と思う方もいると思います。
そこで一般的なライン強度と比較すると、
| ライン | 強度目安 | 対象魚イメージ |
| ナイロン3lb | 約1.4kg | トラウト |
| フロロ16lb | 約7kg | バス |
| PE1号+リーダー | 約8kg | アコウ(キジハタ) |
| PE2号+リーダー | 約18kg | 青物 |
つまり
φ1.0×12.5mmでも
一般的なバスフィッシングやロックアコウでは十分実用的な強度と言えそうです。
φ1.3以上であれば、
さらに安心して使用できると考えています。
今回の研究結果
今回の評価から分かったことは次の4点です。
・バルサ材は浮力に優れる
・バスウッドはヒートン保持力に優れる
・φ1.0×9.5mmでは抜けが発生する場合がある
・φ1.0×12.5mm以上では十分な強度を確認できた
現在は
「バルサ材で浮力を確保し、バスウッド材にヒートンをねじ込む構造」
が、加工性・強度・浮力のバランスが最も良いと考えています。
※今回の評価は私が考えた条件での結果です。
木材の個体差やヒートンの品質、下穴径、
ねじ込み深さなどによって結果は変わる可能性があります。
製作される際は、ご自身でも十分な強度確認を行ってください。
今日はここまで。
このラボでは、
趣味・学び・挑戦を通して、
人生をもっと楽しくする方法を研究しています。
それでは、また次の研究レポートで。
― 研究員K


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